【展示会レポート】「ものづくりワールド東京2025」「INTERPHEX Japan」
今回は、7月9日に幕張メッセで開催された「ものづくりワールド東京2025」と、東京ビッグサイトでの「INTERPHEX Japan(インターフェックス ジャパン)」に足を運んだ様子をレポートさせていただきます。
両展示会に共通して感じたキーワードは 「AI導入」と「無人化」 です。
■ ものづくりワールド東京2025:CAD自動化・運搬ロボットの進化
幕張メッセで開催された「ものつくり展」では、CAD図面を自動生成するロボット&カメラのデモが複数のブースで展開されていました。
さらに、工場内を自律走行する運搬ロボットも各社が競って提案しており、今や“人が台車を押す”光景も過去のものになりつつあります。
写真はソフトバンク社の機体ですが、今後はより多くのメーカーがこの分野に参入し、市場が活性化していくと感じました。

■ INTERPHEX Japan:医薬・製造業界でも広がるAI活用
一方の「INTERPHEX Japan」は、もともと医薬品製造・検査装置を中心とした展示会でしたが、コロナ前と比べ規模が大幅に拡大しており、活気にあふれていました。
こちらでも「AI」の活用が強く打ち出されており、特に私たちの業界で注目すべきは「AI画像検査」、その中でも“良品学習”と呼ばれる手法の台頭です。
■ 良品学習とは? なぜ注目されているのか
従来の検査では、欠陥を多数収集し、それを基に閾値を設定して検査基準を作ってきました。しかし、良品学習では「正常な製品のみを学習させ、異常を検知する」というアプローチをとります。
これにより、検査基準の構築に必要なサンプル数が大幅に削減され、導入スピードや対応の柔軟性が格段に向上します。
例えば、歩留まりが99%を超える生産ラインでは、欠陥の収集に時間がかかりますが、良品学習であれば短期間で運用を開始できます。
■ 今後の弊社の取り組み
弊社でも、すでに導入済みの Dr.Schenk社製装置 において良品学習機能の活用を強化しており、今後さらにその拡販に注力してまいります。
また、国産自動機メーカーとの提携も進め、検査装置にとどまらない生産ライン全体の合理化 にも取り組んでまいります。